今日はドリコムとenishの決算がありました。
ドリコムは少し厳し目だった一方で、enishは上振れと非常に好調な数字が出ておりました。 
一見、明暗を分けたこの2社ですがよく資料を見ると意外な共通点がありました。

それは数字が読みやすいタイトルを保持しているということ。 

「いやいやソーシャルゲームなんてどの会社の決算を見ても数字なんて読めないでしょ」
と思っている方も多いかもしれません。

確かにそれは間違っていないですし、大半の場合がそうかと思います。
特に昨年流行ったカードバトル型などはいつユーザーが離れるかわからないですし、
自分自身の経験上でもユーザーを惹きつけ続けるのはかなり難易度が高いかと思います。
しかし、そんな中できちんと数字が読めるタイトル、というよりカテゴリがあるのです。 

そのヒントが今回のドリコムの決算資料の中にありました。
おそらく僕の記憶では初かと思いますが、ドリコムがタイトルごとの売上グラフを出してくれました。
まずはその資料を見てみましょう。
ゲーム概要上
神縛のレインオブドラゴンは月商で1.5億円レンジと前Qと比べて順調に伸びているものの、
既存の陰陽師・ビックリマンといったカードバトルが売上を大きく下げ、
ソーシャルゲームセグメント全体の前Qからの売上減に影響してしまっています。
この資料を見ると「やはりブラウザ、ソシャゲは厳しいのか・・・」と思ってしまいがちです。
#スタートアップあるある

が、しかし、目を凝らしてよーく見て欲しいのです。
このグラフの中に輝きを放つ色の部分を・・・。
そう!もうお分かりの方もいらっしゃるかと思いますが、「ちょこっとファーム」の黄色です!
※赤字ですがお気になさらず。

このグラフを見る限りだと「ちょこっとファーム」は去年と比べて見ても売上はほぼステイ。
カードバトルの様に売上の額は大きくないものの、おおよそ月商8,000万円前後を安定して推移
Qに直せば3億円弱を稼ぐという安定したプチ稼ぎ頭になっています。

もちろんカードバトルほどの爆発力はないですが、これだけ安定して推移するのはかなり魅力的。
ドリコムという上場会社を全て支えるのには十分ではないかもしれませんが、
これだけバクチ要素が高いと言われるソシャゲ業界では数字の読める優等生なのではないでしょうか。
ちなみにリリースが2011年11月なので、それを加味するとさらに優等生!!

enishの決算資料を見るといつも「女性×シュミレーション」は安定したドル箱だなと思っていたのですが、
今回ドリコムがこのような内訳を発表してくれたことでその確信がより一層強まりました。

参考までに前Qのenishのタイトル別売上推移が載っている資料を見てみると・・・
※現時点では今Qの説明会資料はなかったので前Qを拝借。
ゲーム概要上
「ぼくのレストラン2」や「ガルショ☆」が伸び続けているという。
まぁenish自体は女性向けシュミレーションが強い印象はありますし、
以前からこのようなことは有名ですのでいまさらという感もありますが、
改めてこの数字の推移を見ると凄いなと思う訳です。

今Qも上振れで短信には「男塾が~」みたいなことが書いてありましたが、
何だかんだでこの2タイトルは引き続ききちんと伸びているんだろうなぁ。

運用力が素晴らしいと評判のenishだからということもあるかもしれませんが、
逆にこうやってきちんと運営することで女性向けシュミレーションもここまで伸びるという好例ですよね。

ブラウザかネイティブかといった論争が引き続き盛り上がっている今ですが、
このようにどのセグメントを狙うかというのをもっときちんと考えた方が当たる確度高まるような・・・。
だからといってブラウザでガンガン行けというわけではないですが・・・。

ここまでの売上規模に持っていくのは至難の業と承知した上で、
ネイティブでこれ系のシミュレーションゲーム作るのは改めてアリだなと思った次第です。
LINEゲーム系やポケットコロニーが近いんだろうけど。

いやーしかし、こうやって安定したタイトルがあるのってかなり魅力的。
会社を経営する上では爆発力も大事ですが、こういうタイトルが真に求められているかもしれませんね。

こうやって考えるとMobageの農園ホッコリーナはまだまだ凄い数字出してるでしょう。
何気にランキングも落ちていないし、ゲーム見る限りでもユーザーはかなりいますからね。
今はなきZynga Japanの前身ウノウが作っていたのが懐かしい・・・。こんなドル箱を・・・。

あっあと少しだけ気になったのがドリコムのパブリッシング事業
タイトルごとの売上グラフの資料の最下部の注釈にこんなテキストが。
「注:ソーシャルゲームサービス事業には上記グラフに表記していないパブリッシング等の売上もあります。」
等と言いつつ、おそらくパブリッシング事業だけかと思われます。
ちなみにソーシャルゲームセグメント全体の売上が今Qは17.2億円
ドリコムが運営しているゲームタイトル全体の売上は15億円
そう考えるとパブリッシング事業だけで今Qで2.2億円を稼ぎ出している模様。

パブリッシング事業と言っても他社がmixiにゲーム出すときの支援だけの様な。
それでQ2.2億円はおいしいなーと思ったものの、「あっそういえばmixiか」と思ってこれ以上はやめます。 
スポンサーリンク